その３（https://t-s.hatenablog.com/entry/2020/03/10/000100）の続き。
秋七月、以征東大將軍胡遵為衛將軍、鎮東大將軍諸葛誕為征東大將軍。
八月辛亥、蜀大將軍姜維寇狄道、雍州刺史王經與戰洮西、經大敗、還保狄道城。
辛未、以長水校尉鄧艾行安西將軍、與征西將軍陳泰并力拒維。
戊辰、復遣太尉司馬孚為後繼。
九月庚子、講尚書業終、賜執經親授者司空鄭沖・侍中鄭小同等各有差。
甲辰、姜維退還。
冬十月、詔曰「朕以寡徳、不能式遏寇虐、乃令蜀賊陸梁邊陲。洮西之戰、至取負敗、將士死亡、計以千數、或沒命戰場、寃魂不反、或牽掣虜手、流離異域、吾深痛愍、為之悼心。其令所在郡典農及安撫夷二護軍各部大吏慰卹其門戸、無差賦役一年。其力戰死事者、皆如舊科、勿有所漏。」
十一月甲午、以隴右四郡及金城、連年受敵、或亡叛投賊、其親戚留在本土者不安、皆特赦之。
癸丑、詔曰「往者洮西之戰、將吏士民或臨陳戰亡、或沈溺洮水、骸骨不收、棄於原野、吾常痛之。其告征西・安西將軍、各令部人於戰處及水次鉤求屍喪、收斂藏埋、以慰存亡。」
（『三国志』巻四、高貴郷公髦紀）
正元２年後半。
（延熙）十六年春、（費）禕卒。夏、（姜）維率數萬人出石營、經董亭、圍南安、魏雍州刺史陳泰解圍至洛門、維糧盡退還。
明年、加督中外軍事。復出隴西、守狄道長李簡舉城降。進圍襄武、與魏將徐質交鋒、斬首破敵、魏軍敗退。維乗勝多所降下、拔河關・狄道・臨洮三縣民還。
後十八年、復與車騎將軍夏侯霸等倶出狄道、大破魏雍州刺史王經於洮西、經衆死者數萬人。經退保狄道城、維圍之。魏征西將軍陳泰進兵解圍、維卻住鍾題。
（『三国志』巻四十四、姜維伝）
反乱を平らげ呉を何とかしたと思ったら、今度は蜀漢。
姜維が雍州刺史王経を大破。
これについては、隴西方面に対して防衛と人心を繋ぎ留めるためと思われる戦略・政策を続けているところからして、当時の魏にとってもそれなりに脅威だったのではないかと思われる。はっきりと大敗したと認めているのも興味深い。
少年皇帝のための教師となった鄭沖・鄭小同はいずれも儒家だが親族ではない。鄭小同はあの鄭玄の孫である。
