ひとこと(魏諷の乱異説)

ただ思いついただけだが、「いわゆる魏諷の乱は、王太子曹丕の立場がどうも弱くなっていて廃嫡されそうな気配が出てきたことに対抗して魏国で曹丕を立てて自立しようとした勢力の起こした乱」と書いておこう。



曹丕が廃嫡されそうだとしたら、副丞相として世子(太子)として長年仕事し続けた曹丕のそばにいた者などは納得いかず、曹丕(と自分たち)のためにとやらかすヤツもいたかもしれん。

専命

魏書曰、太祖征馬超、文帝留守、使(程)昱參軍事。田銀・蘇伯等反河間、遣將軍賈信討之。賊有千餘人請降、議者皆以為宜如舊法、昱曰「誅降者、謂在擾攘之時、天下雲起、故圍而後降者不赦、以示威天下、開其利路、使不至於圍也。今天下略定、且在邦域之中、此必降之賊、殺之無所威懼、非前日誅降之意。臣以為不可誅也。縱誅之、宜先啓聞。」衆議者曰「軍事有專、無請。」昱不答。文帝起入、特引見昱曰「君有所不盡邪?」昱曰「凡專命者、謂有臨時之急、呼吸之間者耳。今此賊制在賈信之手、無朝夕之變。故老臣不願將軍行之也。」文帝曰「君慮之善。」即白太祖、太祖果不誅。太祖還、聞之甚説、謂昱曰「君非徒明於軍計、又善處人父子之間。」
(『三国志』巻十四、程昱伝注引『魏書』)


曹操馬超と戦っていたころ、田銀らの反乱があり、留守を守る曹丕は将軍を派遣して田銀を破った。


その降伏者を誅殺するか否かについて意見が別れていたようだが、「専命」つまり将軍の専権事項であるから判断を仰がなくていい、という意見が結構多かったらしい。



そんな中で曹操の判断を仰ぐことを主張した程昱を曹操は賞賛したのだそうだが、この辺の話からは、やはり当時の曹操軍内では「専命」が割と重視され、将軍が上の判断を仰ぐことなく独自判断する傾向が強かったんだろう、と思わせる。



「専命」が重視されてしかるべき緊急時でなくても尚「専命」優先にしようとしていたあたり、それまでほとんど常に緊急時だったがために、将軍は常に「専命」すべきである、という考えになっていたのかもしれない。

曹丕の味方

及魏武為丞相、又辟為文學掾、敕行者曰「若復盤桓、便收之。」帝懼而就職。於是使與太子游處、遷黄門侍郎、轉議郎・丞相東曹屬、尋轉主簿。
(『晋書』巻一、宣帝紀


曹操への仕官を強制された司馬懿は、「太子」すなわち曹丕と同行するよう命じられたようだ。



前後の内容からすると曹操司馬懿の能力を聞きつけて期待していたように思えるので、実際に王太子に立てる前から曹丕を時期後継者として周囲に期待のホープを付けていた、という風に見える。



丞相の部下からの「出向」ということになるので、曹丕の「お目付け役」だったとも言いうるだろう。




曹丕は「副丞相」だったので、独自の部下もいたはずだし、彼の政務を助けたり監督したりする者も必要だっただろう。おそらくは司馬懿もそういう役割で、曹丕にとっては比較的親しい関係になっていたと思われる。



こういう人物は基本的には太子曹丕を支持するにきまっていて、太子交代をよく思うはずがない。




曹操による曹植への太子交代が失敗した背景には、曹丕が長年にわたって副丞相として司馬懿のような立場の人物(それなりのエリート官僚)と多く接し、相応の発言力を持つ味方を増やしていた、ということもあったのかもしれない。もしかしたら。

ひとこと(若き日の司馬懿)

ふと思っただけだが、司馬懿は先祖が武人・将軍であったらしいので、司馬懿自身も将たる器として自認していたんじゃないだろうか。


つまり兵を率いることが得意分野だ、と若いころから思っていたと。




だとすれば自らを楽毅になぞらえた若き日の諸葛亮と同じような感じになる。




あと、司馬懿が当初はなかなか仕官しなかったのは、やはり諸葛亮のように自分が仕えるに足る傑物に出会えるのを待っていた、ということだったのかも。


自分を将軍として使ってくれる主に巡り合うため、敢えて自分を安売りしないでいた・・・?

漫画が現実に

t-s.hatenablog.com



12年も前の記事で故国友やすゆき先生の漫画『総理の椅子』を取り上げた。



その後、この記事などでは「現実が漫画『総理の椅子』の方に近づいている・・・。」などとコメントした。



さて今回。


「イメージ戦略やら裏でネットを使った工作やらで総理にまで上り詰めた新総理が、国会で既に緊張関係にある隣国に対して官僚の用意したコメントを捨てて独断でその隣国をことさら挑発する言葉を発する」という内容が『総理の椅子』にはあった。



あれ・・・?




本格的に現実がこの漫画を追いかけて来てるではないか。



この漫画の結末から考えると恐ろしい話である。

ひとこと(勝手な主)

司馬懿曹操に無理やり仕官させられたとされているが、その曹操司馬懿の「狼顧相」や「三馬同食一槽」の夢を見た、といったことから司馬懿のことを疑い、排除しようとしたが曹丕がかばったのだそうだ。



自分で仕官させておいて、夢を見たからという理由で排除しようとするとか、自己中心的なムーブである。



そんなクズみたいなことしてるヤツが始祖の王朝とか、曹丕に対してはともかく、曹魏に対してはあまり忠誠心があるように見えなくなるだろ、そりゃ・・・。(結局曹丕にも知己楊俊を殺されてるし)