その９（http://d.hatena.ne.jp/T_S/20171115/1510672217）の続き。
後元年春正月、詔曰「獄、重事也。人有智愚、官有上下。獄疑者讞有司。有司所不能決、移廷尉。有令讞而後不當、讞者不為失。欲令治獄者務先𥶡。」
三月、赦天下，賜民爵一級、中二千石・諸侯相爵右庶長。
夏、大酺五日、民得酤酒。
五月、地震。
秋七月乙巳晦、日有蝕之。
條侯周亞夫下獄死。
（『漢書』巻五、景帝紀）
景帝後元年。
前に書いたと思うが、景帝３度目の改元を行ったため、今度の「元年」は「後元年」と呼ばれる。
居無何、條侯子為父買工官尚方甲楯五百被可以葬者。取庸苦之、不予錢。庸知其盜買縣官器、怒而上變告子、事連汙條侯。
書既聞上、上下吏。吏簿責條侯、條侯不對。景帝罵之曰「吾不用也。」召詣廷尉。廷尉責曰「君侯欲反邪？」亞夫曰「臣所買器、乃葬器也、何謂反邪？」吏曰「君侯縱不反地上、即欲反地下耳。」吏侵之益急。
初、吏捕條侯、條侯欲自殺、夫人止之、以故不得死、遂入廷尉。因不食五日、嘔血而死。國除。
（『史記』巻五十七、絳侯周勃世家）
周亜夫、死す。息子が周亜夫の墓作り（生前から用意していたものと思われる）でケチった事から汚職が発覚し、周亜夫まで皇帝への叛意を疑われた。
後元年冬、更命中大夫令為衛尉。
三月丁酉、赦天下、賜爵一級、中二千石・諸侯相爵右庶長。
四月、大酺。
五月丙戌、地動、其蚤食時復動。上庸地動二十二日、壞城垣。
七月乙巳、日食。丞相劉舍免。
八月壬辰、以御史大夫綰為丞相、封建陵侯。
（『史記』巻十一、孝景本紀）
『史記』もまあ同じような事が書かれているが、地震の事が詳しい。
なお、罷免となった丞相劉舎は項羽の親族の項氏子孫である。
