エトランゼ

越騎校尉掌越騎。
(『漢書』百官公卿表上)


前漢の首都長安近辺に駐屯する常備軍を指揮する指揮官、校尉の中に「越騎校尉」というのがある。

これについては三国魏の人如淳が「越人内附、以為騎也」と言っているように、越の人間を騎士として取り立てた軍団だったようだ。

越と騎士というつながりに違和感を感じないでもないし、実際に「卓越した力の騎士の意味だ」と主張する異説もあるのだが、『漢書』注の大家顔師古先生も「越人の騎士」説を肯定している。



前漢の中央軍にはほかにも胡騎校尉が指揮した胡騎もおり、いくつかの異民族騎兵が多数養われていたのである。