その２３（http://d.hatena.ne.jp/T_S/20180302/1519918616）の続き。
黄龍元年春正月、行幸甘泉、郊泰畤。
匈奴呼韓邪單于來朝、禮賜如初。
二月、單于歸國。
詔曰「蓋聞上古之治、君臣同心、舉措曲直、各得其所。是以上下和洽、海内康平、其徳弗可及已。朕既不明、數申詔公卿大夫務行𥶡大、順民所疾苦、將欲配三王之隆、明先帝之徳也。今吏或以不禁姦邪為𥶡大、縱釋有罪為不苛、或以酷惡為賢、皆失其中。奉詔宣化如此、豈不繆哉！方今天下少事、繇役省減、兵革不動、而民多貧、盜賊不止、其咎安在？上計簿、具文而已、務為欺謾、以避其課。三公不以為意、朕將何任？諸請詔省卒徒自給者皆止。御史察計簿、疑非實者、按之、使真偽毋相亂。」
三月、有星孛于王良・閣道、入紫宮。
夏四月、詔曰「舉廉吏、誠欲得其真也。吏六百石位大夫、有罪先請、秩祿上通、足以效其賢材、自今以來毋得舉。」
冬十二月甲戌、帝崩于未央宮。
癸巳、尊皇太后曰太皇太后。
贊曰、孝宣之治、信賞必罰、綜核名實、政事文學法理之士咸精其能、至于技巧工匠器械、自元・成間鮮能及之、亦足以知吏稱其職、民安其業也。遭値匈奴乖亂、推亡固存、信威北夷、單于慕義、稽首稱藩。功光祖宗、業垂後嗣、可謂中興、祈徳殷宗・周宣矣。
（『漢書』巻八、宣帝紀）
黄竜元年。
宣帝、死去。
数えで４３歳だそうだ。短命とまで言えないかもしれないが、長寿というほどでもない。
むしろ激務で早く死んでしまったんじゃないか、と思わないでもない。
なんにしろ、「賛」で言っているようにまさに「中興」を体現したような皇帝だった。
なお、匈奴単于がやってきてすぐ死んだ、という事がのちのちちょっと問題視されるようになる。
もしこのシリーズが続けばいつか紹介するだろう。
というわけで、宣帝編はここまで。
