短命王朝

明帝時、王導侍坐。帝問前世所以得天下、導乃陳帝創業之始、及文帝末高貴郷公事。明帝以面覆牀曰「若如公言、晉祚復安得長遠!」
(『晋書』巻一、宣帝紀

東晋の明帝は自分の先祖である司馬昭が高貴郷公を殺害した事を聞き、「これが本当なら晋王朝の命脈も長くあるまい」と言ったという。





そのようなことをする徳の薄い王朝には天も味方しないということだろうか。





ところで、この考え方に立つと、晋よりも更に短命に終わった王朝などはもっと酷薄なことをしでかしてきたのだ、ということになるのだろう。




晋の明帝は始皇帝の暴政であるとか、魏の曹操が皇帝を傀儡とし皇后を殺害した事などを聞き、「こんなことをするから短命に終わった」といった解説を聞いていたのではなかろうか。




だから、晋もまた同類なのだと感じ、絶望したのじゃないだろうか。




まあ、妄想に近い想像でしかないが。