陳胡公

壞徹城西苑中建章・承光・包陽・大臺・儲元宮及平樂・當路・陽祿館、凡十餘所、取其材瓦、以起九廟。・・・(中略)・・・九廟、一曰黄帝太初祖廟、二曰帝虞始祖昭廟、三曰陳胡王統祖穆廟、四曰齊敬王世祖昭廟、五曰濟北愍王王祖穆廟、凡五廟不墮云。六曰濟南伯王尊禰昭廟、七曰元城孺王尊禰穆廟、八曰陽平頃王戚禰昭廟、九曰新都顯王戚禰穆廟。
(『漢書』巻九十九下、王莽伝下)

王莽は皇帝に即位した後、自分の先祖を祀る廟を九つ作った。

「天子七廟」なのだが、王莽はついにそれを超えた存在になったのである。



そこで注目すべきなのは、黄帝・帝虞以外の爵位を全て「王」としていることだ。


新たな王朝を立てた者が先祖を大々的に追尊したり廟を立てたりする「はしり」は王莽なのだ。




いい大人は「陳胡王」に反応したりしてはいけない。(戒め)