司隸校尉メモ

司隸校尉職在典京師、外部諸郡、無所不糾。封侯・外戚・三公以下、無尊卑。入宮、開中道稱使者。毎會、後到先去。
(蔡質『漢官典職儀式選用』)

漢代の司隸校尉は中央の官と郡を監察弾劾することが職務で、王侯や外戚、三公などの高貴な身分でも関係なかった。


宮殿に入ると中央の道を開いて「使者」と称し、他の者より後に来て先に退出した。



これはつまり司隸校尉は皇帝の使者であるために特別扱いされているということだ。

使者は皇帝の代理ということなので、尋常の官僚と同等では不敬なのだろう。

そして、皇帝の代理として選ばれた監察官なので、王侯や外戚、三公といった高貴な者たちでも監察の対象になるし、回避する必要もないということなのだろう。



司隸校尉のこのような特殊性は、後漢末あたりのあれやこれやを考える上でも頭に入れておいた方がいいと思う。たぶん。