伯方の塩

漢書』『続漢書』地理志に出てくる「塩官」や「鉄官」とは何か。

邊縣有障塞尉。本注曰、掌禁備羌夷犯塞。其郡有鹽官・鐵官・工官・都水官者、隨事廣狹置令・長及丞、秩次皆如縣・道、無分士、給均本吏。本注曰、凡郡縣出鹽多者置鹽官、主鹽稅。出鐵多者置鐵官、主鼓鑄。有工多者置工官、主工稅物。有水池及魚利多者置水官、主平水收漁稅。在所諸縣均差吏更給之、置吏隨事、不具縣員。

【注】
胡廣曰「鹽官掊坑而得鹽、或有鑿井煮海水而以得之者。鑄銅為器械、當鑄冶之時、扇熾其火、謂之鼓鑄。」
(『続漢書』百官志五、亭里)

『続漢書』にはこのように書かれている。
ちなみに胡広は後漢の人。


塩官は塩の生産所。鉄官は鉄・銅製品の鋳造所というところだろうか。

注を見ると、塩生産は当時既に岩塩採掘と海水塩の両方あったことが分かる。