明漢将軍

(孫)策自以統領兵馬、但以騎都尉領郡為輕、欲得將軍號、乃使人諷(王)裊、裊便承制假策明漢將軍。
(『三国志』巻四十六、孫策伝注引『江表伝』)

『江表伝』によれば、建安二年に孫策は皇帝より騎都尉、領会稽太守、烏程侯を与えられたが、孫策としては将軍位を望んでおり、そこでその時の使者王裊に「明漢将軍」なる将軍位を使者の権限で仮に与えられた(これは正式な叙任ではないと思われる)という。




「明漢将軍」は他に聞き覚えの無い将軍号なので、何か誤字があるのかもしれないし、『江表伝』の創作と言う可能性だってあるが、「輔漢将軍」「安漢将軍」などが後漢末に実際に出てきているので、その亜種として「明漢将軍」という号が出現したということかもしれない。