赤い水

余亡祖鴻臚少卿曾為臨沅令、云此縣有廖氏家、世世壽考、或出百歳、或八九十。後徙去、子孫轉多夭折。他人居其故宅、復如舊、後累世壽考。由此乃覺是宅之所為、而不知其何故、疑其井水殊赤、乃試掘井左右、得古人埋丹砂數十斛、去井數尺。此丹砂汁因泉漸入井、是以飲其水而得壽。況乃餌煉丹砂而服之乎?
(『抱朴子』内篇、仙薬)

晋代の『抱朴子』によれば、荊州は武陵郡臨沅県の廖氏*1は長寿で有名だったという。




しかし廖氏の旧宅から移住したところ、長寿どころか夭逝が多くなった。




そして旧宅に住んだ他の家の者の方が長寿となっている。




そこで家の方に原因があると思い調べたところ、井戸のそばに丹砂*2が埋められており、そのエキスが井戸に入って水が赤くなっていた。


その丹砂が含まれている赤い水を飲んでいたから長寿だったのだ、という。





現代医学的に見てどうなのか分からないが、とりあえず私はその水を飲むのは勘弁願いたい。



*1:三国時代では蜀の廖立がこの廖氏である。

*2:仙薬を作るために必要な材料の一つ。硫化水銀。