柏梁体

「柏梁体」というものがある。
もちろん染色体やゴルジ体とは関係ない。

漢詩の一形態で、複数人が連和して韻を踏みつつ七言詩を詠うものだそうだ。

孝武皇帝元封三年作柏梁臺。詔群臣二千石有能為七言者乃得上坐。皇帝曰、日月星辰和四時。梁王曰、驂駕駟馬從梁來。大司馬曰、郡國士馬羽林才。丞相曰、總領天下誠難治。大將軍曰、和撫四夷不易哉。御史大夫曰、刀筆之吏臣執之。太常曰、撞鐘擊鼓聲中詩。宗正曰、宗室廣大日益滋。衛尉曰、衛周交戟禁不時。光祿勳曰、總領從官柏梁臺。廷尉曰、平理請讞決嫌疑。太僕曰、循飾輿馬待駕來。大鴻臚曰、郡國吏功差次之。少府曰、乘輿御物主治之。大司農曰、陳粟萬碩楊以箕。執金吾曰、徼道宮下隨討治。左馮翊曰、三輔盜賊天下尤。右扶風曰、盜阻南山為民災。京兆尹曰、外家公主不可治。袪事曰、椒房率更領其財。典屬國曰、蠻夷朝賀常會期。大匠曰、柱枅薄櫨相枝持。太官令曰、枇杷橘栗桃李梅。上林令曰、走狗逐兔張罝罘。郭舍人曰、齧妃女脣甘如飴。東方朔曰、迫窘詰屈幾窮哉。
(『芸文類聚』巻五十六、詩)

このときの詩が淵源とされており、柏梁台で詠われたから柏梁体ということのようである。


それにしても「左馮翊曰、三輔盜賊天下尤。右扶風曰、盜阻南山為民災。京兆尹曰、外家公主不可治。」って・・・。なんで三輔はここまで悲観的なことしか言ってないんだ?