トリック

この魏文帝と美味しい棗の話を見ると、皇太后卞氏のもとで文帝(曹丕)と曹彰が一緒にいた、という状況で曹彰が苦しみだしたという感じだったらしい。



思うに、曹彰は兄曹丕による粛清なり毒殺なりをそれなりに警戒していたが、自分にとっても曹丕にとっても実母である卞氏が一緒にいるならば下手な手出しはされないだろう、ということで曹丕と実母の前に出てきたという感じだったのではなかろうか。



つまり曹丕からすると滅多にない曹彰抹殺チャンスであると同時に、実母卞氏に邪魔されないようにしなければいけない難関でもあったわけだ。



そこで毒殺トリックを仕掛けて棗を食わせることになったのだろう。




「えっ、今日はこんなに棗食べていいのか!!」「ああ・・・しっかり食え」「おかわりもあるぞ!」「遠慮するな、今までの分食え・・・」

曹丕優しい。