本音と建前の矛盾

轉為太常、清貧守約、至賣田宅以自給。明帝聞之、加賜穀帛。
(『三国志』巻二十三、和洽伝)


この和洽の「清貧を貫き法令を守っていたため、農地や自宅を売って生活費を捻出した」という話・・・。



つまり、法令を遵守していると生活が成り立たなくなるのが当時の魏における高級官僚だった、ってコト・・・?!




他の生活が普通に成り立っていた官僚たちは、ほとんどが法令を遵守せずにいたということか。


魏王朝の建前としては豪族による兼併を否定していたが、実際にはそういった兼併によって生まれた経済力があって初めて官僚としてやっていく財力が蓄えられるということだろうか。



おそらくは後漢のころから似たような状態だったのかもしれないし、蜀漢や呉でも似たり寄ったりだったのかもしれないが、まあ魏王朝の闇と言えないことも無いだろう。