司馬昭の抜擢

杜預字元凱、京兆杜陵人也。
祖畿、魏尚書僕射。父恕、幽州刺史。
預博學多通、明於興廢之道、常言「徳不可以企及、立功立言可庶幾也。」
初、其父與宣帝不相能、遂以幽死、故預久不得調。
文帝嗣立、預尚帝妹高陸公主、起家拜尚書郎、襲祖爵豐樂亭侯。
(『晋書』巻三十四、杜預伝)

かの杜預の父杜恕は司馬懿と仲が悪かったために失脚してしまい、その煽りを食らって杜預も長い事出仕できなかった。


しかし司馬昭が後を継いで以降、司馬昭の妹と結婚し、出仕して尚書郎となって司馬昭の覚えもめでたい出世頭となった、という感じに見える。




カナリヤなら死んでしまいそうなくらいギャップが激しすぎるんだが、その割になんで司馬昭が杜預をここまで厚遇するようになったのか、みたいな点がいまいち見えないような気がする。



優秀な人物と評判だったとしても、自分の父(兄も)が冷遇していたはずの人物をトップクラスに厚遇するというのは、結構大胆な人事じゃないだろうか。結構な抜擢扱いじゃないのか?



そのあたりの具体的な理由なりエピソードなりがどこかにあるのか、それとも無いのか分からないが、分からないからこそ気になる。




特に結論は無い。気になるというだけ。