親政という異常事態

あくまでも大体の話。



曹魏の皇帝が親政していたと言える文帝曹丕と烈祖様が即位していた年数は大体20年位。



魏自体は45年ほど続いてはいるので、それ以降の25年は斉王芳・高貴郷公・陳留王と、全員別の臣下によって政治が行われていた時代。


というか大体司馬氏によって政治が壟断されていた、いわば傀儡皇帝の時代である。




なお、後漢献帝曹操の傀儡であったと言っていい建安年間は25年。



つまり、あくまでも大体だが、曹操献帝を傀儡皇帝にしていた期間と同じくらい、司馬氏は曹氏を傀儡皇帝にしていた、という事になる。




というか、建安前後に生まれ育った者にしてみれば、壮年期だけが皇帝親政時代で幼年期から青春期は皇帝傀儡時代、老年期も皇帝傀儡時代。




こういう者にとっては、魏の三少帝時代の状況は、皇帝が傀儡である事が余りにも普通で、すんなり納得のいく環境であったのではなかろうか?


下手すると、皇帝が親政している方が違和感を覚えたのではなかろうか。