その２８（https://t-s.hatenablog.com/entry/2019/04/23/000100）の続き。
秋七月、甘陵王忠薨。
庚寅、孝仁皇后歸葬河閒慎陵。
徙渤海王協為陳留王。
司徒丁宮罷。
八月戊辰、中常侍張讓・段珪等殺大將軍何進。於是虎賁中郎將袁術燒東西宮、攻諸宦者。
庚午、張讓・段珪等劫少帝及陳留王幸北宮徳陽殿。何進部曲將呉匡與車騎將軍何苗戰於朱雀闕下、苗敗斬之。
辛未、司隸校尉袁紹勒兵收偽司隸校尉樊陵・河南尹許相及諸閹人、無少長皆斬之。讓・珪等復劫少帝・陳留王走小平津。尚書盧植追讓・珪等、斬數人、其餘投河而死。帝與陳留王協夜歩逐熒光行數里、得民家露車、共乗之。
辛未、還宮。
大赦天下、改光熹為昭寧。
并州牧董卓殺執金吾丁原。司空劉弘免、董卓自為司空。
九月甲戌、董卓廢帝為弘農王。
自六月雨、至于是月。
論曰、秦本紀説趙高譎二世、指鹿為馬、而趙忠・張讓亦紿靈帝不得登高臨觀、故知亡敝者同其致矣。然則靈帝之為靈也優哉！
贊曰、靈帝負乗、委體宦孽。徴亡備兆、小雅盡缺。麋鹿霜露、遂棲宮衛。
（『後漢書』紀第八、孝霊帝紀）
何進が宦官に殺され、何進の元に結集していた袁紹・袁術らは宦官３７５６４を決行。
八月、（何）進入長樂白太后、請盡誅諸常侍以下、選三署郎入守宦官廬。
諸宦官相謂曰「大將軍稱疾不臨喪、不送葬、今欻入省、此意何為？竇氏事竟復起邪？」又張讓等使人潛聽、具聞其語、乃率常侍段珪・畢嵐等數十人、持兵竊自側闥入、伏省中。及進出、因詐以太后詔召進。入坐省闥、讓等詰進曰「天下憒憒、亦非獨我曹罪也。先帝嘗與太后不快、幾至成敗、我曹涕泣救各出家財千萬為禮、和悦上意、但欲託卿門戸耳。今乃欲滅我曹種族、不亦太甚乎？卿言省内穢濁、公卿以下忠清者為誰？」於是尚方監渠穆拔劒斬進於嘉徳殿前。讓・珪等為詔、以故太尉樊陵為司隸校尉、少府許相為河南尹。尚書得詔板、疑之曰「請大將軍出共議。」中黄門以進頭擲與尚書曰「何進謀反、已伏誅矣。」
（『後漢書』列伝第五十九、何進伝）
何進は宦官によって皇太后（妹の何氏）のお召しと偽られて誘い出されて殺された。宦官たちによると「かつて霊帝と皇太后（何氏）の仲が険悪で成敗されそうになったところを自分たちが助けたのに、全滅させようというのはひどいぞなもし」なのだそうだ。
だが何進恩顧の部下や、何進の元に集っていた袁紹などの官僚たちは止まらなかった。というより、何進の下にいた自分たちも無事で済むわけがないし、主の仇討ちでもある。
袁紹・袁術・盧植といった三国志ハァンなら誰もが知るメンバーが宮殿内外で暴れまわる。
とはいえ、何進もそれを皇太后に進言していたわけであるから、彼らは当初の予定どおりに動いただけなのかもしれないが。
その後、呼び寄せていた董卓が洛陽に入ってきて皇帝劉弁が廃位される、という流れ。この辺はあまりにも有名ではないかと思うし、あと面倒なのでここでは詳述しないでおく。
