『史記』項羽本紀を読んでみよう:その33

その32(http://d.hatena.ne.jp/T_S/20180922/1537542718)の続き。





是時、彭越渡河撃楚東阿、殺楚將軍薛公。項王乃自東撃彭越。
漢王得淮陰侯兵、欲渡河南。鄭忠説漢王、乃止壁河内。使劉賈將兵佐彭越、燒楚積聚。項王東撃破之、走彭越。
漢王則引兵渡河、復取成皋、軍廣武、就敖倉食。項王已定東海來、西、與漢倶臨廣武而軍、相守數月。
(『史記』巻七、項羽本紀)


項羽、今度は背後を狙う彭越を攻める。



だが、今度は劉邦がまた動き出す。




項羽は既に「あちらを立てればこちらが立たず」という状況に陥っている。劉邦は親族劉賈を派遣して彭越に合流させる。



それを放置すれば項羽は補給が絶たれて孤立するだろうし、放置せず抜本的対策を施そうとすれば、その分劉邦対策が甘くなる。




項羽、いつから自分が攻めていると錯覚していた?