首尾一貫

(袁)紹遣將其本兵至汝南。公使將蔡陽撃之。先主謂曰「吾勢雖不便、汝等百萬來、未如吾何。曹孟徳單車來、吾自去。」陽等必戰、為先主所殺。公既破紹、自南征汝南。先主遣麋竺孫乾劉表。表郊迎先主、待以上賓、使屯新野。
(『華陽国志』劉先主志)


袁紹劉備を汝南に派遣した。



曹操は蔡陽という将を送って劉備を討たせた。



だが劉備は「俺らの方が不利な情勢であるが、お前等が百万人やってきても俺らをどうしようもあるまい。だが曹孟徳が単身乗り込んで来たら、俺は逃げるよ」



劉備はこう言い放ち、蔡陽を討ち取った。





曹操袁紹を討つと今度は自ら汝南征伐に乗り出した。



すると劉備劉表に使者を送って助けを求め、劉表の客分として受け入れられることとなったのである。





つまり最初の言葉通り、曹操がやってくることになるとすぐに逃げだしたのである。






曹操に対して徹底的に逃げ腰なのを笑うこともできようが、このブレない姿勢と判断力はある意味では注目すべきなのかもしれない。




曹操の側からしてみれば、曹操でもないと倒せそうにないのに曹操が来るとすぐ逃げてしまうなんていうのは敵の中でも最も厄介な存在ではないか。