人質の王子

征和元年、樓蘭王死、國人來請質子在漢者、欲立之。質子常坐漢法、下蠶室宮刑、故不遣。報曰「侍子、天子愛之、不能遣。其更立其次當立者。」樓蘭更立王、漢復責其質子、亦遣一子質匈奴
(『漢書』巻九十六上、西域伝上)


前漢代の西域にあった楼蘭国。


ここの王は超大国の漢と匈奴に王子を人質を出して存続を許されていたような状態であった。



で、楼蘭王が死ぬと後継ぎとして漢への人質となっている王子を立てようとしたが、実はその人質王子は漢で法律に触れて処罰を受け、去勢されてしまっていた。



しかし流石にそれを素直に言えない漢王朝は、「いやーその王子は皇帝陛下がいたくご寵愛されて(意味深)るから楼蘭に送れないですわー。別の王子を立ててくださいよ」と大嘘をついて誤魔化したという。





いくら事実上の属国の人質とはいえ、王子を勝手に宮刑にしてしまうとかアリなんだろうか・・・。



まあ、楼蘭国に対し漢はそのあとでもっとヒドイことをするわけだが。