『漢書』韋玄成伝その12

http://d.hatena.ne.jp/T_S/20110621/1308582151の続き。

又招集天下賢俊、與協心同謀、興制度、改正朔、易服色、立天地之祠、建封禪、殊官號、存周後、定諸侯之制、永無逆爭之心、至今累世頼之。單于守藩、百蠻服從、萬世之基也、中興之功未有高焉者也。高帝建大業、為太祖。孝文皇帝徳至厚也、為文太宗。孝武皇帝功至著也、為武世宗。此孝宣帝所以發徳音也。


その上武帝は天下の賢人を集めて一緒に考えて制度を興し、暦を改め、服の色を変え、天地の祭祀を立て、封禅を挙行し、中央の官名を変更し、周王朝の子孫を存続させ、諸侯の制度を定め、末永く争いの心を無くさせ、今に至るまで何代にもわたりその恩恵を受けています。匈奴単于は藩屏となり、蛮夷は服従し、一万世代にもわたる基礎を確立しました。中興の功績としてはこれ以上ないほどのものです。高祖は王朝創立という大功を立てたので太祖となっています。文帝は徳がもっとも高かったので文帝・太宗となっています。武帝は最も顕著な功績があったので武帝・世宗となっています。これこそ宣帝が武帝を世宗にするという徳あふれるお言葉を発した理由です。


前回の続き。
劉歆たちが武帝の凄さを力説。
武帝の功績があったからこそ今の我々の繁栄があるのですぞ!ということ。


周王朝の末裔を封建したことが功績として数えられているのが面白い。
また、「定諸侯之制」とは具体的には何を指しているのだろうか。諸侯王の制度は景帝の時点で改変されていたはず。何か別の事を言っているのだろうか。



次回、劉歆たちが今までの韋玄成たちの説を覆す。