文集

武帝集二十六卷。梁三十卷、録一卷。梁又有武皇帝逸集十卷、亡。
武帝集新撰十卷。
魏文帝集十卷。梁二十三卷。
魏明帝集七卷。梁五卷、或九卷、録一卷。梁又有高貴鄉公集四卷、亡。
(『隋書』巻三十五、経籍志四、別集)

前回の続き。

顔之推先生は文才のあった皇帝として魏の武、文、明帝を挙げた。
武、文のその方面での能力と実績は有名すぎるが、明帝曹叡も?というのが第一印象だ。少なくとも自分はそうだ。

そこで『隋書』経籍志を調べてみたら、個人別の文集に「魏明帝集」があったらしいことが分かった。
明帝も何らかの個人的著作があったようだ。
詩だったのか散文だったのか詔書だったのか分からないが。


ただし、『隋書』経籍志によれば、このような文集には「晋宣帝集」「晋文帝集」などというものもあったらしい。
顔先生、あるいは当時の世評は、皇帝の文集を見比べた上で魏明帝を評価し、晋宣帝・文帝の文才は評価しなかったということだろうか。