『漢書』注釈の流行

漢書』が後漢に編纂されて以来、多くの知識人が注を付けた。
何故か、三国時代に知識人の間で流行したようだ。
それを集大成したのが唐の顔師古。彼の「漢書序例」には後漢末、三国時代の注釈者の名前が数多く収録されている。

そいつらの名前を見てみよう。

  • 荀絓字仲豫、潁川人、後漢祕書監
  • 服虔字子慎、滎陽人、後漢尚書侍郎、高平令、九江太守
  • 應劭字仲瑗、汝南南頓人、後漢蕭令、御史營令、泰山太守

この人たちは有名。
少なくとも三国志ッ娘なら応劭忘れちゃダメ。
ちなみに荀悦は『漢紀』で皇帝の本名をバラしてて、それが『漢書』の注として収録されている。

  • 伏儼字景宏、琅邪人
  • 劉紱、北海人
  • 鄭氏、晉灼音義序云不知其名、而臣瓚集解輒云鄭紱。既無所據。今依晉灼但稱鄭氏耳。
  • 李斐、不詳所出郡縣
  • 李奇、南陽

正体不明な人たち。

  • 訒展、南陽人、魏建安中為奮威將軍、封高樂鄉侯

南陽の訒氏、つまり光武帝の親戚で後漢一代の貴族だった訒氏の出身。
武術の達人だけど魏の文帝には敵いませんでした、という茶番に付き合わされた人でもあります。つまり文武両道。

南陽の文氏ということは文聘と同族なんでしょうか。

  • 張揖字稚讓、清河人、魏太和中為博士
  • 蘇林字孝友、陳留外黃人、魏給事中領祕書監、散騎常侍、永安衛尉、太中大夫、黃初中遷博士、封安成亭侯

三国時代の『漢書』注釈家では出世頭、蘇林。『三国志』や注にも名前が見える人。

  • 張晏字子博、中山人
  • 如淳、馮翊人、魏陳郡丞
  • 孟康字公休、安平廣宗人、魏散騎常侍、弘農太守、領典農校尉、勃海太守、給事中,散騎侍郎、中書令、後轉為監、封廣陵亭侯
  • 項昭、不詳何郡縣人

孟康以外はよく分からない人ばっかり。

  • 韋昭字弘嗣、吳郡雲陽人、吳朝尚書郎、太史令、中書郎、博士祭酒、中書僕射、封高陵亭侯

もちろんあの『呉書』の韋昭。三国時代の『漢書』注釈家では一番の有名人かもしれない。


さあ、皆もこの人たちをエディットしてゲームに登場させるんだ!