受命の君

詩人道西伯、蓋受命之年稱王而斷虞芮之訟、後十年而崩。
(『史記』周本紀)

周の文王は殷を打倒する以前より「受命の君」と言われ、王を称していたのだという。
つまり殷王がいるうちから王を称している。
この時代、王より偉い者は存在しない。王イコール天子であろう。


これを踏まえて『三国志』注引『魏氏春秋』の

若天命在吾、吾為周文王矣

を見直すと、ちょっと印象が変わってくる。

「漢を滅ぼすのは息子になるけど、俺も既に実質的には天子だよね」というところだろうか。