孫晧即位、封高陵亭侯、遷中書僕射、職省、為侍中、常領左國史。
時所在承指數言瑞應。晧以問（韋）曜、曜答曰「此人家筐篋中物耳。」又晧欲為父和作紀、曜執以和不登帝位、宜名為傳。如是者非一、漸見責怒。
（『三国志』巻六十五、韋曜伝）
かの韋曜（韋昭）はあの孫晧の怒りを招いて誅殺されたが、その一因は「孫晧の意を受けて方々から出された瑞祥について韋昭が「これらは人の家から出てきたものでしかありません」と答えた」という点だったという。
つまり韋昭はそれらの「瑞祥」がニセモノ、作り物だと言っていたのだろう。
だが瑞祥は「天が今の皇帝の治世を寿ぐ」といった意味合いで出てきたものという解釈になるのだろうから、これを真っ向から否定されるのは孫晧からすれば自分の治世にケチをつけられた、と感じたことだろう。
正直、孫和の本紀を作るかどうかよりも、こちらの方が韋昭の命取りだったかもしれないな・・・。
