募集(自由参加とは言ってない)

是時新募民開屯田、民不樂、多逃亡。(袁)渙白太祖曰「夫民安土重遷、不可卒變、易以順行、難以逆動、宜順其意、樂之者乃取、不欲者勿彊。」太祖從之、百姓大悦。
(『三国志』巻十一、袁渙伝)

三国志の時代、曹操の行う屯田の民を集める際、逃亡者が多かったという。その時に曹操の元にいた袁渙はこんな事を曹操に進言したそうだ。



「民というのは土地に定住したがり、移住を好みません。進んで行く者だけを取り上げるようにし、嫌がる者には無理強いすべきではありません」



曹操はこれに従ったため、人々は大いに喜んだ、という。





最終的には志願者のみとしたとされているが*1、どこかの段階までの「屯田民の募集」は、土地に定住していた者をも強制的に連れて行こうとするものであったようだ。




ここだけではいつ頃の話なのかはっきりしないのが残念である。

*1:もっとも、それ以降ずっと志願制に変わったとも限らないが。その時限りだったかもしれない。