恨みによる犯行

魏略曰、文帝收(曹)洪、時曹真在左右、請之曰「今誅洪、洪必以真為譖也。」帝曰「我自治之、卿何豫也?」
(『三国志』巻九、曹洪伝注引『魏略』)

魏の文帝曹丕曹操の一族である曹洪を逮捕した時、曹真が「もし今曹洪が誅殺されるとしたら、曹洪は必ずや私が中傷したものと思うでしょう(から、逮捕を止めてください)」と曹丕を説得しようとしたという。




良く考えてみると、当時曹真が曹丕の側近にいたとしても、他にも側近は山ほどいたはずなので、なぜ曹洪が「曹真がやったに違いない」と思うことになるのか、いまいちピンとこない。



曹丕曹洪の間には実際に遺恨があった(と記録されている)のだから、皇帝の曹丕自身の怨恨から逮捕に至ったと人々も曹洪自身も考えそうなものではないか。






良くわからないままに想像してみるなら、曹洪と曹真の間には、「曹洪が逮捕されて死ぬとしたら恨みのある曹真が暗躍した結果に違いない」、と人々が判断するような強い遺恨があった、ということになるのではないか。



実際のところは良くわからないが、何かどこかにヒントがあるのかもしれない。