ロバの息子、鳥を語る

江表傳曰、曾有白頭鳥集殿前、(孫)權曰「此何鳥也?」(諸葛)恪曰「白頭翁也。」張昭自以坐中最老、疑恪以鳥戲之、因曰「恪欺陛下、未嘗聞鳥名白頭翁者、試使恪復求白頭母。」恪曰「鳥名鸚母、未必有對、試使輔吳復求鸚父。」昭不能答、坐中皆歡笑。
(『三国志』巻六十四、諸葛恪伝注引『江表伝』)


みんな大好き呉の孫権たちの酒宴か何かの時のこと。


孫権「あの頭が白い鳥って何?」


諸葛恪「白頭翁(白髪ジジィ)でございます」



そこで年の割には当代随一の短気さを誇るジョイナス老人こと輔呉将軍張昭が噛みつく。

「え、何お前それ俺へのあてつけ?このロバの息子野郎は嘘ついてますぞ!あの鳥が白頭翁だというなら、白頭母(白髪ババァ)もいることでしょうから、コイツにその鳥を見つけてきてもらいましょう!」




だが我らが諸葛恪くんはこんなことではうろたえない。

「鸚母(鸚鵡)という鳥がいますが、母と対になる父がいるわけではないですよね?常に対になる鳥がいるとおっしゃるなら、輔呉将軍にはまず鸚母と対になる鸚父を探してきてもらいましょうか?」


張昭「ぐぬぬ




つっかかる張昭もアレだが、諸葛恪も何となく周囲から好かれないタイプっぽく感じるエピソード。