漢の酒池肉林

「酒池肉林」について、その2。


殷や秦のものは分からないが、漢の武帝がやったという「酒池肉林」には単なる贅沢ではない目的があった。

是時、上方數巡狩海上、乃悉從外國客、大都多人則過之、散財帛賞賜、厚具饒給之、以覧視漢富厚焉。大角氐、出奇戲諸怪物、多聚觀者、行賞賜、酒池肉林、令外國客徧觀各倉庫府臧之積、欲以見漢廣大、傾駭之。及加其眩者之工、而角氐奇戲歲筯變、其益興、自此始。而外國使更來更去。大宛以西皆自恃遠、尚驕恣、未可詘以禮羈縻而使也。
(『漢書』張騫伝)

これによれば、武帝は外国の使節に対して漢の豊かさを誇り、漢への従属を促そうとしたという。
酒池肉林もまた漢の豊かさを他国に見せるためのものだったということのようだ。


つまり酒池肉林は外交の一部だったのだ。