孫晧の結婚

孫晧滕夫人、故太常胤之族女也。胤夷滅、夫人父牧、以疎遠徙邊郡。孫休即位、大赦、得還、以牧為五官中郎。晧既封烏程侯、聘牧女為妃。晧即位、立為皇后、封牧高密侯、拜衛將軍、録尚書事。
(『三国志』巻五十、孫晧滕夫人伝)

ふと思っただけだが、孫晧の正妻滕夫人は孫晧に皇帝の目が無い時代の結婚で、その父滕牧も失脚による配流から戻ってきて「五官中郎」だったということだから、あまり格の高くない状態ではなかったのだろうな。



つまり、それだけ孫晧自身もあまり格の高くないというか、重視されないような状態だったのではなかろうか。少なくとも皇帝孫休自身に皇太子がいたし、皇帝になるなどという夢を見られるような状況ではなかった。




そんな時からの夫人だったから捨て去れなかった、などという人情が皇帝になってからの孫晧にもあったのかもしれない。