暴君のテンプレ

江表傳曰、(孫)晧以張布女為美人、有寵。晧問曰「汝父所在?」答曰「賊以殺之。」晧大怒、棒殺之。後思其顔色、使巧工刻木作美人形象、恆置座側。問左右「布復有女否?」答曰「布大女適故衛尉馮朝子純。」即奪純妻入宮、大有寵、拜為左夫人、晝夜與夫人房宴、不聽朝政、使尚方以金作華燧・歩搖・假髻以千數。令宮人著以相撲、朝成夕敗、輒出更作、工匠因縁偷盜、府藏為空。會夫人死、晧哀愍思念、葬于苑中、大作冢、使工匠刻柏作木人、内冢中以為兵衛、以金銀珍玩之物送葬、不可稱計。已葬之後、晧治喪於内、半年不出。國人見葬太奢麗、皆謂晧已死、所葬者是也。晧舅子何都顔狀似晧、云都代立。臨海太守奚熙信譌言、舉兵欲還誅都、都叔父植時為備海督、撃殺熙、夷三族、譌言乃息、而人心猶疑。
(『三国志』巻五十、妃嬪伝、孫和何姫、注引『江表伝』)

かの孫晧は張布(かつて自分を立てた大臣)の娘を寵愛したが、張布を殺した後にその娘へ「父はどこにいる?」と聞き、娘が「賊に殺されました」と答えたため、孫晧は彼女を殺した。



しかしその後、孫晧は彼女が忘れられずに精巧な人形を作るほどだったが、彼女の姉が他の者の妻になっていると知ると、その娘を夫から引き離して自分の妻にした。



孫晧は贅沢の限りを尽くして金庫を空っぽにしたが、その新たな張布の娘も死んでしまうと、大きな墓を作り、盛大な葬儀を行い、墳墓に閉じこもってその中で彼女の喪に服した。




孫晧が彼女の墓から出てこないのを見て、人々はその大きな墓、盛大な葬儀は皇帝孫晧のものだと思うようになり、外戚の子が代わりに皇帝になっているのだ、という流言が巻き起こり、それを真に受けて反乱を起こす者が現れた。






なんだろう、このジェットコースターみたいに次々と話が展開していく感じ。後から後から孫晧が滅茶苦茶な事をしてるという話が怒涛のように湧いてくる。




ちょっと属性を盛りすぎな暴君話である。