黄龍大牙

黄武八年夏、黄龍見夏口、於是權稱尊號、因瑞改元。又作黄龍大牙、常在中軍、諸軍進退、視其所向、命(胡)綜作賦曰・・・
(『三国志』胡綜伝)

呉の孫権が皇帝を称した際、「黄龍大牙」なる物を作成したのだそうだ。

胡綜の賦では「軍欲轉向、黄龍先移、金鼓不鳴、寂然變施、闇謨若神、可謂祕奇。在昔周室、赤烏銜書、今也大呉、黄龍吐符」とあり、どうやら軍の進軍をなんらかの方法で伝達するものだったようだ。
「金鼓不鳴」などと言っているので、鼓を鳴らして方角を伝えるのに代わるものだったのだろう。敵側に知られるのを避ける効果があったのかもしれない。