異父姉弟

漢の武帝の母、王皇后。
彼女の母である臧児は王仲という男に嫁いで王信と娘二人を産んだ。この娘のうち一人が武帝の母である。
その後、王仲と死別して田氏と再婚し、田蚡と田勝を産んだ。
武帝の母と田蚡は異父姉弟である。

そして武帝の母はまず金王孫なる男と結婚し、娘を産んだ。
しかし臧児は占いを信じて彼女を当時の皇太子宮へ送り込み、そこで後の景帝に見初められ武帝を産んだ。
つまり武帝と金氏の娘は異父姉弟である。


武帝の衛皇后や大将軍衛青は母が衛氏であったが、身分の低い婢であった。衛青の父は鄭季とされるが、いわば認知されなかったらしく、鄭氏ではなく衛氏を名乗っている。
衛皇后については父が不明であり、衛青とは異父姉弟である可能性が高い。


いわゆる元后、元帝の王皇后の父は王禁、母は李氏であった。
しかし李氏は嫉妬が原因で離縁し、苟氏と再婚して苟参という男子を産んだ。
王皇后と苟参は異父姉弟である。


元帝の昭儀で哀帝の祖母に当たる傅太后の父は早死にし、母は鄭氏と再婚し、鄭綠なる男子を産んでいる。
太后と鄭綠は異父姉弟である。


この異父姉弟の多さはなんだろう。
キティアラとキャラモン&レイストリンもびっくりである。


前漢では、少なくとも一般の民の間では離縁が多く、また夫に先立たれた女性が子連れ再婚することが多かったようだ。