遣將軍衛溫、諸葛直將甲士萬人浮海求夷洲及亶洲。亶洲在海中、長老傳言秦始皇帝遣方士徐福將童男童女數千人入海、求蓬萊神山及仙藥、止此洲不還。世相承有數萬家、其上人民、時有至會稽貨布、會稽東縣人海行、亦有遭風流移至亶洲者。所在絕遠、卒不可得至、但得夷洲數千人還。（中略）衛溫、諸葛直皆以違詔無功、下獄誅。
（『三国志』呉主伝）
三国呉の孫権の暴挙としてよく言われる話。
どうも「人狩り目的」と認識されることが多いようだし、確かに時代背景を考えてもそう思いたくなるが、かの方士徐福が住んだ地だという話、及び『後漢書』東夷伝などに見えるように東の地には「不死国」があるという伝承などを総合して考えてみると、孫権がわざわざ兵を遣わして亶洲まで行かせようとした真の理由は、徐福の国に接触して不老不死の薬（あるいは手がかり）を手に入れること、ではなかろうか。
だから、亶洲に到達しない限り何人現地住民を強制連行したところで命令を遂行したとは言えないのである。
