その４４（https://t-s.hatenablog.com/entry/2019/06/21/000100）の続き。最後。
魏青龍二年三月庚寅、山陽公薨。
自遜位至薨、十有四年、年五十四、謚孝獻皇帝。
八月壬申、以漢天子禮儀葬于禪陵、置園邑令丞。
太子早卒、孫康立五十一年、晉太康六年薨。
子瑾立四年、太康十年薨。
子秋立二十年、永嘉中為胡賊所殺、國除。
論曰、傳稱鼎之為器、雖小而重、故神之所寶、不可奪移。至令負而趨者、此亦窮運之歸乎！天厭漢徳久矣、山陽其何誅焉！
贊曰、獻生不辰、身播國屯。終我四百、永作虞賓。
（『後漢書』紀第九、孝献帝紀）
おしまい。
山陽公となった献帝劉協は、魏の烈祖様の青竜２年に死去。ちなみにあの諸葛亮が死んだ年である（諸葛亮も５４歳で死去。つまり劉協と諸葛亮は同い年）。
青龍中、山陽公薨、漢主也。
（王）肅上疏曰「昔唐禪虞、虞禪夏、皆終三年之喪、然後踐天子之尊。是以帝號無虧、君禮猶存。今山陽公承順天命、允答民望、進禪大魏、退處賓位。公之奉魏、不敢不盡節。魏之待公、優崇而不臣。既至其薨、櫬斂之制、輿徒之飾、皆同之於王者、是故遠近歸仁、以為盛美。且漢總帝皇之號、號曰皇帝。有別稱帝、無別稱皇、則皇是其差輕者也。故當高祖之時、土無二王、其父見在而使稱皇、明非二王之嫌也。況今以贈終、可使稱皇以配其諡。」明帝不從使稱皇、乃追諡曰漢孝獻皇帝。
（『三国志』巻十三、王粛伝）
なお魏の王粛は劉協の諡号について「『皇』と付けるべき（『帝』は付けない）」事を進言したそうだが、我らが烈祖様はそれに従わずに「漢孝献皇帝」という諡号を贈ったという。
つまり王粛の進言通りになったら「孝献皇」とか「献皇」といった呼ばれ方になっていたという事だろう。
