五王

太安中、童謠曰「五馬游渡江、一馬化為龍。」後中原大亂、宗藩多絶、唯琅邪・汝南・西陽・南頓・彭城同至江東、而元帝嗣統矣。
(『晋書』巻二十八、五行志中、詩妖)

西晋の諸侯王は数えきれないくらいいたようだが、江東へ渡ることができたのは五王だけであった、という。




このうち琅邪王は元帝のこと。司馬懿の子司馬伷の孫に当たる。




汝南王は司馬懿の子司馬亮の孫の司馬祐。




西陽王は司馬羕。司馬亮の子(汝南王司馬祐の叔父)。




南頓王は司馬宗。司馬亮の子(西陽王司馬羕の弟)。




彭城王は司馬釋。司馬懿の弟の司馬馗の孫に当たる。





本当に他にいなかったのか調べていないが、傍系数名しか残らなかった(王になっていない宗室は他にもいただろうが)というのはこの乱のすさまじさを物語るものなのだろう。