その３０（https://t-s.hatenablog.com/entry/2019/10/30/000100）の続き。
秋七月、以都督豫州諸軍事王渾為都督揚州諸軍事。
中山王睦以罪廢為丹水侯。
八月癸亥、徙扶風王亮為汝南王、東莞王伷為琅邪王、汝陰王駿為扶風王、琅邪王倫為趙王、渤海王輔為太原王、太原王顒為河間王、北海王陵為任城王、陳王斌為西河王、汝南王柬為南陽王、濟南王耽為中山王、河間王威為章武王。立皇子瑋為始平王、允為濮陽王、該為新都王、遐為清河王、鉅平侯羊祜為南城侯。以汝南王亮為鎮南大將軍。
大風拔樹、暴寒且冰、郡國五隕霜、傷穀。
九月戊子、以左將軍胡奮為都督江北諸軍事。
兗・豫・徐・青・荊・益・梁七州大水、傷秋稼、詔振給之。
立齊王子蕤為遼東王、贊為廣漢王。
冬十一月丙戌、帝臨宣武觀大閱、至于壬辰。
十二月、呉將孫慎入江夏・汝南、略千餘家而去。
是歳、西北雜虜及鮮卑・匈奴・五溪蠻夷・東夷三國前後十餘輩、各帥種人部落内附。
（『晋書』巻三、武帝紀）
咸寧３年後半。
咸寧三年、睦遣使募徙國内八縣受逋逃・私占及變易姓名・詐冒復除者七百餘戸。冀州刺史杜友奏睦招誘逋亡、不宜君國。
有司奏、事在赦前、應原。詔曰「 中山王所行何乃至此、覽奏甚用憮然。廣樹親戚、將以上輔王室、下惠百姓也。豈徒榮崇其身、而使民踰典憲乎！此事當大論得失、正臧否所在耳。苟不宜君國、何論於赦令之間耶。其貶睦為縣侯。」乃封丹水縣侯。
（『晋書』巻三十七、高陽王睦伝）
中山王司馬睦は司馬懿の弟の子。どうやら民を私有しようと謀ったらしく、大赦令の前の事だから罪に問えないという担当官の判断に対し、皇帝司馬炎は珍しく厳しい決断を下し、王位を剥奪した。
呉の孫慎は夏口督であったらしい。汝南までというのは案外深く侵入していたのではないか。ただ、見る限りは荒らしただけで終わったという感じである。
