バンダナ

幘者、古之卑賤執事不冠者之所服也。
孝武時、天子以下未有幘。元帝額上有壮髮、不欲使人見、乃使進幘、群寮隨焉。
幘本無巾、如今半幘而已。王莽無髮、因為施巾、故里語曰「王莽頭禿施幘屋」
(応劭『漢官儀』)

「幘」、これはまあ頭を包む頭巾というところだろうか。
これは昔は卑賤で冠をかぶらない(かぶれない)者が着用するものだったという。


しかし漢の元帝の時、額のあたりに豊かな髪があった元帝はそれを隠すために敢えて「幘」を使いはじめ、大臣たちもそれに倣って同じように「幘」を着用するようになった。


だが、このころの「幘」は頭全体を覆っていたわけではないらしい。バンダナ的なものかもしれない。


それが頭全体を覆うようになったのは王莽の時。
王莽は頭髪が無かったので、それを隠すために「幘」で頭全体を覆うようにしたのだそうな。


卑賤な者の装備品から高貴な身分の装備品にクラスチェンジした経緯が面白い。