大学者になれる石

五鹿充宗受學于弘成子。
成子少時嘗有人過之、授以文石、大如燕卵、成子吞之、遂大明悟為天下通儒。
成子後病吐出此石、以授充宗。充宗又為碩學也。
(『西京雑記』巻一)


前漢代の易学者の一人、五鹿充宗。京房のライバルである。

彼の師匠は弘成子という人物だったが、彼はある時模様のある石を飲み込んだところ、抜群に頭脳明晰になって大学者となったという。


その後、病気になった弘成子はその石を吐き出してしまった。
弘成子はその石を弟子の五鹿充宗に授けた。

五鹿充宗もまた大学者になったという。



どういう石なんだこれ。
ていうか一度飲み込んで吐き出した物をまた別のヤツが飲み込むのか・・・。


こんな話が実際に当時流布していたとしたら、「学者になれる石」とか騙されてただの石を飲み込んでしまう事件とか多発していたんだろうなあ。


そんな自分も若い頃に本当に学者になれる石があったら飲み込んでしまっていたかもしれないなあ。