秦人

師古曰「秦時有人亡入匈奴者、今其子孫尚號秦人」
(『漢書匈奴伝上顔師古注)

漢の時代、匈奴内には秦の時代に逃げ込んできた者やその子孫がおり、「秦人」と呼ばれていた。
篭城戦に動員しようとしたあたりから想像すると、彼ら「秦人」は匈奴の習俗に染まったわけではなく、秦の習俗で生活していたのだろう。
漢の側が帰義蛮夷や胡騎などのように匈奴ら異民族を習俗を保持させつつ利用したように、匈奴もその習俗を変えさせずに秦・漢の人間を利用したのである。