王莽時代の生存戦略

中山
元始元年二月丙辰、王成都以思王孫桃郷頃侯宣子立、奉中山孝王後。八年、王莽篡位、貶為公、明年、獻書言莽徳、封列侯、賜姓王。
(『漢書』巻十四、諸侯王表、東平思王宇)


王莽時代に王莽におべっかを使った元王は、昨日の魯王以外にもいた。



この中山王は王莽に擁立された平帝(中山王だった)の後継ぎになった王だが、彼もまた王莽の徳を称える書を献上(たぶん自分の作品としてではなく、古代の書とか他の者の作品として報告したのだろう)したことで列侯と王氏を賜ったのだとか。




この時代の元王たちも、生き残りに必死だったのだろうな。徳を称えられるとホイホイと褒美をやってしまう方にも問題はある。





あと、前回の魯王も今回の中山王も、彼らの列伝の方では王莽から王氏を賜った事は載っていない。表にあるように情報としてはあったはずなのだが。