その３７（https://t-s.hatenablog.com/entry/2019/11/09/000100）の続き。
二年春二月、淮南・丹楊地震。
三月丙申、安平王敦薨。
賜王公以下呉生口各有差。詔選孫晧妓妾五千人入宮。
東夷五國朝獻。
夏六月、東夷五國内附。
郡國十六雨雹、大風拔樹、壞百姓廬舍。江夏・泰山水、流居人三百餘家。
秋七月、上黨又暴風雨雹、傷秋稼。
八月、有星孛于張。
冬十月、鮮卑慕容廆寇昌黎。
十一月壬寅、大司馬陳騫薨。
有星孛于軒轅。
鮮卑寇遼西、平州刺史鮮于嬰討破之。
（『晋書』巻三、武帝紀）
太康２年。
司馬炎の趣味的な面があったかもしれないが、後宮の女性は後宮からいきなり解放されても困る者も少なくなかったかもしれないので、路頭に迷う女性を減らそうという面だってあったかもしれない。まあ考えすぎかもしれないが。
慕容廆字弈洛瓌、昌黎棘城鮮卑人也。
其先有熊氏之苗裔、世居北夷、邑于紫蒙之野、號曰東胡。其後與匈奴並盛、控弦之士二十餘萬、風俗官號與匈奴略同。秦漢之際為匈奴所敗、分保鮮卑山、因以為號。曾祖莫護跋、魏初率其諸部入居遼西、從宣帝伐公孫氏有功、拝率義王、始建國於棘城之北。
時燕代多冠歩搖冠、莫護跋見而好之、乃斂髮襲冠、諸部因呼之為歩搖、其後音訛、遂為慕容焉。或云慕二儀之徳、繼三光之容、遂以慕容為氏。
祖木延、左賢王。父渉歸、以全柳城之功、進拝鮮卑單于、遷邑於遼東北、於是漸慕諸夏之風矣。
（『晋書』巻一百八、慕容廆載記）
慕容氏、登場。遼東方面に進出した鮮卑である。
後漢末頃に烏丸の勢力がほとんど消え失せた事で南下したのだろうか。
