『晋書』武帝紀を読んでみよう:その7

その6(https://t-s.hatenablog.com/entry/2019/09/20/000100)の続き。





戊辰、下詔大弘儉約、出御府珠玉玩好之物、頒賜王公以下各有差。
置中軍將軍、以統宿衛七軍。
己巳、詔陳留王載天子旌旗、備五時副車、行魏正朔、郊祀天地、禮樂制度皆如魏舊、上書不稱臣。賜山陽公劉康・安樂公劉禪子弟一人為駙馬都尉。
乙亥、以安平王孚為太宰・假黃鉞・大都督中外諸軍事。
詔曰「昔王淩謀廢齊王、而王竟不足以守位。鄧艾雖矜功失節、然束手受罪。今大赦其家、還使立後。興滅繼絶、約法省刑。除魏氏宗室禁錮。諸將吏遭三年喪者、遣寧終喪。百姓復其傜役。罷部曲將長吏以下質任。省郡國御調、禁樂府靡麗百戲之伎及雕文游畋之具。開直言之路、置諫官以掌之。」
是月、鳳皇六・青龍三・白龍二麒麟各一見于郡國。
(『晋書』巻三、武帝紀)

即位関連儀式は続く。



陳留王(元の魏帝)らに恩典を与えたり、司馬懿の弟司馬孚に軍権を与えたり。





王淩と鄧艾の家族を赦免したり。しかし「王淩は当時の皇帝(斉王芳)を廃位しようと企んだが、結局その皇帝は地位にふさわしくない者だった。(だから王淩はそんなに罪は重くない)」っていう赦免理由、斉王芳に対してヒドイ。



他にも魏の皇室(宗室)の公職追放を解除したり、部曲将らに人質を出させる制度を廃止したり。逆に言うとそれまでやっていたわけだ。