『漢紀』高祖皇帝紀を読んでみよう:その19

その18(http://d.hatena.ne.jp/T_S/20181119/1542553414)の続き。





漢元年冬十月、五星聚于東井、從歳星也。東井、秦之分野、五星所聚、是謂易行、有徳者昌、無徳者殃。
沛公至霸上、秦王子嬰素車白馬、繫頸以組、奉皇帝璽降于軹道旁。沛公執之以屬吏。
於是秦遂亡矣。
(『漢紀』高祖皇帝紀巻第二)

ここから「第二」に入る。



秦王子嬰、劉邦に降伏。秦は滅んだ。



子嬰為秦王四十六日、楚將沛公破秦軍入武關、遂至霸上、使人約降子嬰。子嬰即係頸以組、白馬素車、奉天子璽符、降軹道旁。沛公遂入咸陽、封宮室府庫、還軍霸上。
(『史記』巻六、秦始皇本紀)

子嬰が秦王になってから46日後の事だったという。



王としては短い期間ではあったが、屈辱ではあるが誇りある降伏を勝ち取り、被害を最小限に食い止めるという敗戦処理は出来た、と評価できるかもしれない。劉邦に対しては。