魏武少時、嘗與袁紹好為游俠、觀人新婚、因潛入主人園中、夜叫呼云「有偷兒賊！」青廬中人皆出觀、魏武乃入、抽刃劫新婦與紹還出。失道、墜枳棘中、紹不能得動、復大叫云「偷兒在此！」紹遑迫自擲出、遂以倶免。
（『世説新語』仮譎第二十七）
魏武と袁紹が結婚式の花嫁を強奪したという、割と有名な話がある。
なんで彼らのような「いいとこ」の子弟がこんな危険を冒してまでこんな非道を働くのかを考えたら、人妻や未亡人の事が好きなのではないかと思われている人が望んだと思うのが一番合理的な解釈ではなかろうか。
そうなると、この時の袁紹というのはこんな危険な事を企む悪友に付き合ってあげるという、とっても友達思いな青年だったという事になるのではなかろうか。
人としてのモラルよりも友誼を大切にする袁紹。そして人としてのモラルに何か問題がありそうな袁紹の悪友、という対比の記事なのだな（多分違う）。
