その１４（http://d.hatena.ne.jp/T_S/20180409/1523199742）の続き。
三年夏四月、赦天下。
令吏民得買爵、賈級千錢。
大旱。
秋八月乙卯、孝景廟闕災。
冬十一月甲寅、皇后許氏廢。
廣漢男子鄭躬等六十餘人攻官寺、簒囚徒、盜庫兵、自稱山君。
四年春正月、詔曰「數敕有司、務行𥶡大而禁苛暴、訖今不改。一人有辜、舉宗拘繫、農民失業、怨恨者衆、傷害和氣、水旱為災、關東流冗者衆、青・幽・冀部尤劇、朕甚痛焉。未聞在位有惻然者、孰當助朕憂之！已遣使者循行郡國。被災害什四以上、民貲不滿三萬、勿出租賦。逋貸未入、皆勿收。流民欲入關、輒籍内。所之郡國、謹遇以理、務有以全活之、思稱朕意。」
秋、勃海・清河河溢、被災者振貸之。
冬、廣漢鄭躬等黨與𡫏廣、犯歴四縣、衆且萬人。拜河東都尉趙護為廣漢太守、發郡中及蜀郡合三萬人撃之。或相捕斬、除罪。旬月平、遷護為執金吾、賜黄金百斤。
（『漢書』巻十、成帝紀）
鴻嘉３年、４年。
是時大將軍（王）鳳用事、威權尤盛。其後、比三年日蝕、言事者頗歸咎於鳳矣。而谷永等遂著之許氏、許氏自知為鳳所不佑。久之、皇后寵亦益衰、而後宮多新愛。
后姉平安剛侯夫人謁等為媚道祝謯後宮有身者王美人及鳳等、事發覺、太后大怒、下吏考問、謁等誅死、許后坐廢處昭臺宮、親屬皆歸故郡山陽、后弟子平恩侯旦就國。凡立十四年而廢、在昭臺歳餘、還徙長定宮。
（『漢書』巻九十七、外戚伝下、孝成許皇后）
許皇后、廃位。
王鳳やその一党によって日食の理由が許皇后にあると言われた、及び皇后の姉が呪詛を行っていた事が発覚した、といった原因が記されているが、根本的な原因は成帝があの趙飛燕らの新しい寵姫に目移りした事だろう。
是歳、廣漢鉗子謀攻牢、篡死辠囚鄭躬等、盜庫兵、劫略吏民、衣繡衣、自號曰山君、黨與𡫏廣。明年冬、乃伏誅、自歸者三千餘人。
（『漢書』巻二十七上、五行志上）
鄭躬らの反乱が勃発。
どうやら労働刑の刑徒たちが牢獄を襲って死罪の罪人である鄭躬らを解放、武器を奪い暴れまわったという事らしい。
討伐のために蜀から３万人もの人間を動員したというのだから、反乱はかなり拡大していたようだ。
