『漢書』宣帝紀を読んでみよう:その18

その17(http://d.hatena.ne.jp/T_S/20180222/1519225670)の続き。




三年春、起樂游苑。
三月丙午、丞相(魏)相薨。
秋八月、詔曰「吏不廉平則治道衰。今小吏皆勤事而奉祿薄、欲其毋侵漁百姓、難矣。其益吏百石以下奉十五。」
四年春二月、詔曰「乃者鳳皇甘露降集京師、嘉瑞並見。修興泰一・五帝・后土之祠、祈為百姓蒙祉福。鸞鳳萬舉、蜚覽翺翔、集止于旁。齋戒之暮、神光顯著。薦鬯之夕、神光交錯。或降于天、或登于地、或從四方來集于壇。上帝嘉嚮、海内承福。其赦天下、賜民爵一級、女子百戸牛酒、鰥寡孤獨高年帛。」
夏四月、潁川太守黄霸以治行尤異秩中二千石、賜爵關内侯、黄金百斤。及潁川吏民有行義者爵、人二級、力田一級、貞婦順女帛。
令内郡國舉賢良可親民者各一人。
五月、匈奴單于遣弟呼留若王勝之來朝。
冬十月、鳳皇十一集杜陵。
十一月、河南太守嚴延年有罪、棄市。
十二月、鳳皇集上林。
(『漢書』巻八、宣帝紀

神爵3年、4年。




丞相魏相、死去。宣帝の霍氏打倒の上で大きな働きをした丞相である。

又有使掾陳平等劾中尚書、疑以獨擅劫事而坐之、大不敬、長史以下皆坐死、或下蠶室。而魏丞相竟以丞相病死。
(『史記』巻九十六、張丞相列伝、補)


なお、魏相は中尚書(中書すなわち宦官の事と思われる)を弾劾しようとして逆に反撃されたらしい、という話も伝わっている。宣帝と宦官の間の関係を色々と考えさせられる話である。





下級官吏の俸給を上げるという決定がなされる。少ないと汚職が増え、適正に仕事をしなくなる、という理由である。この辺は宣帝の「民間経験」が生きた決定だったのかもしれない。






鳳凰、やたら出現。


野良インコあたりを全部鳳凰扱いしてるんじゃないか、とか思わないでもない。