『漢紀』高祖皇帝紀を読んでみよう:その40

その39(https://t-s.hatenablog.com/entry/2018/12/25/000100)の続き。





十有一月、楚使龍且救齊、號二十萬衆、與齊合軍。或謂龍且曰、漢兵遠戰窮寇、其鋒不可當。齊・楚自居其地、兵易敗散。不如深壁自守、命齊王使其信臣招所亡城、亡城聞王在、楚來救、必自叛漢。漢二千餘里、客居其間、勢無所得食、可無戰而降也。龍且曰、救齊而降之、吾有何功。今戰而勝之、齊之半可得而有。吾平生時知韓信之為人易與耳。遂將兵與韓信夾濰水而陣。信乃夜令人為萬餘囊、盛沙以壅水上流。信引兵半渡撃龍且、信佯不勝走還。龍且追之渡水。信使人決壅、龍且軍大半不得渡、即撃破之、斬龍且、虜齊王廣。田橫復立為齊王、戰敗而亡。
信遂平齊、使人言于王曰、齊國多詐、請為假王以鎮之。王大怒。張良陳平躡王足、諫曰、方漢不利、寧能禁信之自王乎。不如因而立之。
(『漢紀』高祖皇帝紀巻第三)

項羽は将の竜且を斉に派遣する。



斉も滅亡の危機に際し、これまでの確執を忘れて項羽に救いを求め、項羽もそれに応じた。応じなければ項羽もヤバいからである。



しかし竜且は功を焦って持久戦術を取らずに韓信に敗北。一気に討ち取られた。



斉は韓信によって制圧され、ついに劉邦とその同盟者によって項羽は西から北から東から、三方を囲まれた事になる。なお、南方の楚の側も項羽にとっては言う程味方ではない。



そして韓信は斉の鎮撫のために自ら仮の王となりたい、と劉邦に申し出た。怒る劉邦。それをたしなめる畜生謀臣。