ちょっとひとこと

明帝時、王導侍坐。帝問前世所以得天下、導乃陳帝創業之始、及文帝末高貴郷公事。明帝以面覆牀曰「若如公言、晉祚復安得長遠!」迹其猜忍、蓋有符於狼顧也。
(『晋書』巻一、宣帝紀


東晋の皇帝、明帝は自分の先祖である司馬懿の創業の話を聞いて、その陰惨さにショックを受けたのか、「これが言う通りだとしたら、晋王朝の命運は長くないだろう」と嘆いたのだという。





この時期、晋王朝西晋から通算すると60年ほどは経過している。


そして、実際の滅亡は(王朝の権力や領土はともかく)それから更に100年ほど経ってからである。




明帝によると陰惨さゆえに長くないと思われた王朝よりも早く滅亡した王朝は、いったいどれだけ残忍なことをしでかしてきたというのだろうか。