相続復活

以前、魏の曹仁は実は父から廃嫡され、弟が家督相続したのではないか、と述べた(http://d.hatena.ne.jp/T_S/20150823/1440258262)。



及即王位、拜(曹)仁車騎將軍、都督荊・揚・益州諸軍事、進封陳侯、筯邑二千、并前三千五百戸。追賜仁父熾諡曰陳穆侯、置守冢十家。
(『三国志』巻九、曹仁伝)

だが、曹丕が王になった後、曹仁は陳侯に封建され、曹仁の父は陳穆侯という諡を贈られた。



つまり、曹仁は遡って父の陳侯を相続したという形になったわけである。





父自身は曹仁を相続から外したのに、父の死後に曹仁が後継ぎであったかのように扱われたということになる*1



大したことではないが、面白い話である。

*1:本来後継ぎとしたはずの曹純が先に死んでしまったというのも一因だとは思うが。